なぜ和牛なのに呼び方が「ビーフ」なの?という疑問をもったことはありませんか?その答えは、「神戸ビーフ」が和牛界きっての国際派だから。誰もが社会で習った1867年の大政奉還の翌年、1868年に神戸は国際港として開かれました。その後神戸には多くの外国人が移り住み、肉食文化を持つ彼らの間でまたたく間に神戸の牛肉が大人気に。神戸港に入港する外国船を通じて、神戸の牛肉は世界に広まり、100年以上も前から世界で「KOBE BEEF」として知れ渡ることとなり、今では正式な名称として「牛(うし)」よりも「ビーフ」と呼ばれるまでになりました。
今回はそんな「神戸ビーフ」についてのお話です。
兵庫県の兵庫県による兵庫県の牛!?「神戸ビーフ」
突然ですが、「地理的表示保護制度(GI)」って知っていますか?これは農林水産省が決めている制度。伝統的な生産方法や気候・風土・土壌などの生産地の特性が産品の品質の特性に結びついているものについて、その名称(地理的表示)を知的財産として登録、保護しており、令和2年8月時点では99品目が登録さております。
「神戸ビーフ」は、その地理的表示保護制度(GI)登録第3号!早い!ちなみに、登録第2号は「但馬牛」!兵庫県は、いち早く地域を特徴とする産品として銘柄牛にこだわっていたことが分かります。
では、神戸ビーフはどのような和牛なのでしょう?
まずは名称。GIの登録情報によると、その名称は「神戸ビーフ」「神戸肉」「神戸牛」「KOBE BEEF」の4種類。いろいろな呼び方があるんですね。アルファベット表記も公式に名称としているあたりは、古くから海外に開かれていた神戸の文化を感じますね。
また、神戸ビーフの特徴はお肉の売場などでも見ることができます。それは、枝肉(ステーキやすき焼き用にスライスする前の塊のこと)の表面に、兵庫県の県花「のじぎく」のマークの刻印が押されていること。お肉売場で「のじぎく」のマークを見て、「今日は神戸ビーフが入っているんだね」なんて言ってみたら、売場の人からも一目置かれること間違いなしです。
まずは気軽に、納税額がそれほど高くない「切り落とし」で神戸ビーフを味わう!
「神戸ビーフ」の定義はとても厳しい!まさかの2段階の定義づけ!
次に「神戸ビーフ」の定義!こちらもGIの登録者である「神戸肉流通推進協議会」によって厳格に定義づけされています。まず、大前提として「但馬牛」であること。
では「但馬牛」とは?と、言うと、同協議会は次のように定義しています。
1.兵庫県県有種雄牛のみを歴代交配した但馬牛の素牛である
2.繁殖から出荷まで神戸肉流通推進協議会登録の生産者が兵庫県内で飼育し、県内の食肉センターへ出荷している
3.生後28か月から60か月の雌牛か去勢牛である
4.肉質等級が「A」「B」2等級以上
ここで注目すべきは2の項目。他の銘柄牛の多くが、他の地域で子牛を買ってきて肥育しているのと対照的に、「但馬牛」は、誕生から出荷までずっと兵庫の地で育っているのです。かの松阪牛の特選ブランド「特産松阪牛」が、但馬牛の子牛を松阪地域に連れてきて育てていることからも、兵庫県の牛たちの品質の高さがうかがえます。では、「神戸ビーフ」とは?と、言うと、次のように定義づけされています。
1.但馬牛のうち、未経産牛または雄の去勢牛である
2.肉質等級「A」「B」4等級以上
3.脂肪交雑BMS値NO.6以上
4.雌は、270kg以上から499.9kg以下、去勢牛は300kg以上から499.9kg以下
(神戸肉流通推進協議会HP http://www.kobe-niku.jp/top.htmlより筆者加工)ちなみに、「BMS値」とは、ひと言で言うと「いかにきれいにサシが入っているか」ということ。全部で12ランクあるうち、NO.5~7が肉質等級4等級に該当しますので、感覚的には4等級の中でも中くらい以上の牛肉である、ということになります。神戸ビーフは、ただでさえこだわりのある但馬牛の中でも、ひときわ上質な牛肉のみが名乗れる、スーパーブランドだったのです!
神戸ビーフを味わいつくすなら、たくさんの部位を少しずつ楽しめる焼肉食べ比べセットがおすすめ!
意外と多い!?「但馬牛」のほとんどが「神戸ビーフ」になっていた!
「神戸ビーフ」は「但馬牛」の中でも選りすぐりのお肉だけ!と、先ほど定義を示しておりました。それなら、さぞかし神戸ビーフの希少性は高いはず!と、思いきや、なんと但馬牛のほとんどは「神戸ビーフ」を名乗ってしいるのです!神戸肉流通推進協議会によると、平成30年度の但馬牛認定頭数は6,415頭。そのうち、神戸ビーフとして認定された頭数は実に5,383頭!但馬牛の83%が神戸ビーフになっているのです。兵庫県の牛肉の質の高さは抜群ですね。
普段の食卓でも!神戸ビーフを使った簡単便利なお惣菜
指定登録店は世界30か国以上!日本が誇る銘柄牛「神戸ビーフ」を味わおう!
銘柄牛では生産農家がきちんと登録されているのが一般的な特徴としてあげられますが、「神戸ビーフ」は生産農家のみならず、牛肉の販売店やレストランまでもが登録されています。しかも、それは国内だけでなく、世界30か国以上!たとえ海外であっても、指定登録店では正真正銘の「神戸ビーフ」が味わえるのです。このあたりもさすが国際派!といったところ。その「神戸ビーフ」の指定登録店も、もちろんふるさと納税を通して購入することができます。今年は国内屈指の牛肉県・兵庫へ納税してみてはいかがですか。
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2024年9月8日 更新