ふるさと納税の仕組みはどうなっている?
ふるさと納税は特定の地方自治体を支援できる仕組みです。名前から誤解されやすいのですが、自分の出身地以外にも利用できます。ふるさと納税の仕組みについて詳しく見て行きましょう。
ふるさと納税とは何?
ふるさと納税とは、自分が応援したい地方自治体に寄付をする制度です。寄付をしたお金は使い道を指定することができます。地域に貢献することができる、地方の時代にふさわしい仕組みと言えますね。
自治体の応援ができる
ふるさと納税の納付先は全国各地から自由に選べるので、自分の住んでいる地域や出身地に限らず、応援したい自治体に寄付することができます。旅行に行って気に入った土地や、これから住みたい地域など、好きな地方を応援できるのです。
使い道は自分で指定
ふるさと納税は通常の税金と違い、寄付したお金の使い道を指定することができます。文化財保護・環境保全・医療・子育て支援といった中から選ぶことができます。払った税金の使い道を自分で決めたいと思っている人にはとてもおすすめです。
お礼が貰える
ふるさと納税の大きなメリットはお礼の品がもらえることです。これはよく知られていて、それが目的でふるさと納税を利用する人は多いでしょう。貰える返礼品はその地方の名産品が多く、様々な趣向を凝らしているので是非チェックしてみてください。
住民税から控除される
ふるさと納税をした額は、2,000円を除いて所得税や住民税から全額控除されます。手続き方法は確定申告の他に、「ふるさと納税ワンストップ特例制度」があります。会社員で自分で確定申告をしない人でも、この制度を利用すれば手軽に控除を受けることができます。
ふるさと納税のやり方は?
ふるさと納税のやり方はどのようにすれば良いのでしょうか。実は役所に行く必要も無く、インターネットだけで手軽に済ますことができるのです。
まずは寄付金控除上限額をチェック
ふるさと納税をする場合、まず寄付金控除上限額を調べます。ふるさと納税制度で受けられる控除は年収や家族構成で変わってくるのです。インターネットでは計算できるサイトもあるので、入力して調べてみましょう。
自治体を決めて早速寄付
目当ての返礼品や応援したい地方などから、寄付をする地方自治体が決まったら、その自治体のインターネットサイトでふるさと納税の申し込みをしましょう。なお自分の居住地に寄付する場合は返礼品を貰えない場合もあります。また返礼品は辞退することも可能です。
返礼品などが届く
自治体に寄付を行った後、しばらくすると返礼品と「寄付金受領証明書」が届きます。この証明書は後で確定申告の控除のために使用するので、大切に保管しておきましょう。また返礼品が届くまでの期間は自治体によってかなり差があります。
寄付金控除の手続きをしよう
寄付した後はその控除を受けるため、確定申告をしましょう。もしくは後述する「ワンストップ特例制度」でも控除を受けられます。これで2,000円を差し引いた残りが税金から控除され、戻ってくるのです。
ふるさと納税サイトの2022年ランキング
ふるさと納税の寄付はインターネットで出来ると知っても、具体的にどこで申し込めばいいのかわからない人も多いでしょう。2022年のランキング上位の人気のふるさと納税サイトを紹介するので、是非ご覧ください。
楽天ふるさと納税
楽天ふるさと納税はポイント還元率の高さが魅力です。ポイント還元は通常は1%ですが、スーパーポイントアッププログラムとキャンペーン、5と0の付く日の利用で30%にまでなります。楽天ポイントを集めている人には魅力でしょう。
また既に楽天を利用している人は、申し込みの時に入力する個人情報が少なくて済むのも助かりますね。
ふるなび
ふるなびではいつも様々なキャンペーンを行っています。現在はAmazonギフト券1%還元を行っています。以前はPayPayのボーナス還元キャンペーンも行っていました。現在どんなキャンペーンが行われているか是非チェックをしてください。
またふるなびは家電製品や金券の返礼品が充実しているのもメリットと言えます。ただし契約自治体数が他のサイトに比べて少ないので注意してください。
さとふる
さとふるは返礼品の配送管理を請け負っているので、返礼品の発送予定日や配送状況を知ることができる事が大きなメリットです。配送も早く、1週間程度で届くこともあります。また支払いを携帯の料金と一緒に行うことも可能です。
ふるさとチョイス
ふるさとチョイスは老舗サイトで、全ての自治体の返礼品を掲載する方針のため、情報量が圧倒的に多いのがメリットです。欲しい品物はまずこのサイトで検索すると良いでしょう。またふるさとチョイス限定の返礼品もありますよ。
ふるさと納税の魅力はどこに?
ふるさと納税の魅力はどんな点にあるのでしょうか。以下に挙げるようなメリットは魅力に感じる人が多いでしょう。
自治体を選んで直に応援ができる
ふるさと納税という呼び名から誤解しがちですが、この制度は自分のふるさと以外にも寄付できます。日本全国の自治体から応援したい地域を選んで寄付ができることが大きいですね。使い道も税金と違って明確になっているので、貢献できたという実感があります。
返礼品が届く楽しみ
ふるさと納税の返礼品はこの制度の大きな魅力と言えます。これが目当ての人が多いことでしょう。返礼品は食べ物だけでなく、ホテルや観光施設の利用券やファッション雑貨、工芸品など多岐にわたります。ふるさと納税制度をうまく活用して生活をより豊かにしましょう。
実質負担額が2,000円のみ
ふるさと納税の寄付金は、後の確定申告で2,000円を差し引いた額が全額控除されます。つまり黒毛和牛や鰻や蟹などの高級食材をたった2,000円で入手できてしまうので、大変お得です。ふるさと納税をうまく利用すれば、少ないお金でリッチな生活ができてしまいます。ただしふるさと納税の控除額には収入や家族構成によって上限額があります。いくらまで適用されるのかを事前にしっかり確認しておきましょう。
ふるさと納税にデメリットはある?
ふるさと納税は良いことづくめに思えますが、デメリットはあるのでしょうか。大きな問題点はありませんが、いくつか注意すべき点はあります。
減税や節税にはならない
ふるさと納税の寄付金は確定申告でそのまま控除されるだけなので、特に税金の節約になることはありません。むしろ事前に支払うのと、2,000円引かれるという点で少しマイナスと言えます。ただし返礼品を貰えるので、それが欲しい物であれば得をしたと感じられるでしょう。
控除額に上限がある
ふるさと納税による控除額には上限があります。支払う住民税の1割が上限の目安で、年収500万だと6万1千円となります。その範囲内で賢く利用しましょう。ただし控除の上限を超えて寄付することはできるので、地方に寄付で貢献したい人にはデメリットにはなりません。
確定申告をする必要
ふるさと納税の控除を受けるには確定申告をする必要があります。毎年申告している人は問題ありませんが、申告をしていない会社勤めの人や年金生活者、学生には負担になります。しかし2015年の制度改正で導入された「ワンストップ特例制度」を利用すれば、用紙に記入して郵送するだけで控除を受けられるようになりました。5自治体内までという制限はありますが、積極的に活用しましょう。
持ち出し金は必要
ふるさと納税制度は一旦寄付を行い、翌年の確定申告で控除され、税金の支払いで適用されます。つまり現金の支払いが先で、2,000円を除いたお金が戻るのはずっと後ということになります。貯蓄が無く手持ちのお金が少ない人には、持ち出し金が必要な点はデメリットでしょう。
ワンストップ特例制度も知っておくべき?
ふるさと納税の控除には確定申告が必要と知って断念する人もいるかもしれません。ところが実は確定申告をせずに控除を受ける制度があるのです。
確定申告なしで税制優遇を受けられる
「ワンストップ特例制度」を利用すると、確定申告をせずにふるさと納税の控除を受けることができます。条件は1年間に寄付した自治体が5以下であり、確定申告の必要が無い人であることです。利用方法は申請用紙に記入して、マイナンバーが確認できる書類と一緒に寄付した自治体に送付するだけです。今の白色の確定申告はe-Taxにより昔よりも簡単になりましたが、それよりもさらに手軽に住民税の控除を受けることができます。
確定申告もしてしまったなら?
ふるさと納税の寄付を行った後に確定申告をする必要が生じてしまった場合は、すでにワンストップ特例制度の申請をしていても、それは適用されなくなります。確定申告の時に寄付の控除の申請を再度行う必要があるのです。そういった可能性もあるので、ワンストップ特例制度の申請をした後でも、確定申告で必要になる「寄付金受領証明書」は保管しておきましょう。
どの返礼品を選べば得をするの?
ふるさと納税のサイトを見ると、たくさんの返礼品があって目移りしてしまいます。とりあえず一番得をする返礼品を選びたいという人向けに、おすすめの品々を紹介しましょう。
和牛を選べば間違いはない
返礼品の寄付金と実売価格を比較した還元率ランキングの上位には、和牛が並んでいます。和牛の産地に寄付をすれば、日頃味わえないような美味しい和牛を堪能することが出来ます。高級な牛肉が嫌いな人はまずいないでしょうし、和牛を選べば損することは無いといえるでしょう。
魚介類も多くの人に喜ばれる
牛肉より魚介類の方が好きな人もいるかもしれません。魚介類も還元率ランキングの上位に入っています。高知の鰹のたたき、福岡の辛子明太子、鹿児島の鰻、北海道の蟹は人気があります。どれも旬の物は堪えられない美味しさなので、是非チョイスしましょう。
美味しい果物をデザートにどうぞ
果物も牛肉・魚介類と並んで還元率ランキングの上位になっています。福岡のキウイ、奈良の柿、福岡のあまおうなどが人気です。少し前にふるさと納税で栃木のとちおとめに注文が殺到して話題になりましたね。果物をゲットして豊かな食事を楽しみましょう。
ふるさと納税で生活を豊かにしよう
ふるさと納税の魅力について説明しましたが、ご理解頂けましたでしょうか。賢く利用すれば返礼品で豊かな生活を送ることができて、地域に貢献もできるので一石二鳥です。ふるさと納税制度を是非活用してくださいね。