「あきたこまち」ってどこのお米でしょうか?と問題を出したら、必ず全員が「秋田県!」と答えられますよね。なぜなら、お米の名前に「あきた」と入っているから。でも、「あきたこまち」の栽培地域は秋田県だけにとどまらず全国に渡り、国内作付割合もシェア6.7%と堂々の第4位!
全国で広く栽培され、広まっているのにネーミングの効果でしっかりと「秋田県」のイメージが定着している「あきたこまち」。いったいどんなお米なのか、調べてみましょう。
福井生まれのお米から「あきたこまち」は誕生していた!?
1969年の自主流通米制度の発足以来、世間はお米に対して味やブランドを求める時代へと変わりました。当時すでに国内でも有数の米どころであった秋田県では、当然ながら時代の要請にこたえていかなくてはなりません。消費者の要望に応えられる美味しさを持ち、かつ東北の気候でも栽培できる新しい品種の誕生が望まれるようになっていきました。
しかし、秋田県ではそれまで新しいお米の育成は積極的に行われておらず、予算が少ないため様々な品種を育成できない環境だったそうです。その中、1976年に福井農業試験場で育成されていたお米を一株秋田へ持ってきたことから「あきたこまち」の歴史は始まります。
その一株から採られた種を大事に、大事に、育成・選抜を繰り返し、1981年には地方系統名として「秋田31号」と名付けられます。その後秋田県内各地で栽培され、食味がとても良かったことからより一層普及させていくべく1984年に一般公募で名称を募集。ここに「あきたこまち」が誕生しました。
ちなみに「あきたこまち」の両親は「コシヒカリ」と「奥羽292号」というお米。これまで「ササニシキ」が中心となっていた東北地方に、初めて濃厚な旨味を持つ「コシヒカリ」系のお米が登場したのです。
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「あきたこまち」の命名に込められた秋田の思い
「あきたこまち」の名前の由来は何でしょうか?おそらくほとんどの皆さんがピンとくるはず。そう秋田県の「あきた」と、小野小町の「こまち」です!
小野小町は、楊貴妃やクレオパトラとともに「世界3大美女」とされている平安時代の歌人。誰もが歴史の授業で聞いたことがありますよね。その小野小町、現在の秋田県湯沢市小野地区で生まれ、晩年もこちらで過ごした、という言い伝えがあるそうです。(秋田県湯沢市HPより https://www.city-yuzawa.jp/site/yuzawatrip/942.html)
「あきたこまち」の命名は、そんな小野小町にちなんで、美人で(美味しい)有名になれるように、と願いが込められているのです。
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「あきたこまち」の命名に込められた秋田の思い~another side~
「あきたこまち」の命名についての「こまち」の由来は先ほどの通りなのですが、実は「あきた」のワードの方こそ重要な意味を持っていた、という話があるのです。
当時の「秋田31号」の名称を決める際、有力な候補だったのは「あきこまち」という5文字の名前でした。しかし、その名称をめぐって強い反対意見が発生。
まず、「アキ〇〇〇」という名前のお米が当時すでに他県でいくつも存在しており、新しい品種として認知されづらいこと。次に、4年前に命名された秋田県育成の新品種りんご「千秋(せんしゅう)」が一般的に秋に食べられる「りんご」として認知され、「秋田県のりんご」というイメージが消費者に抱かれていなかったこと、が反対意見の理由でした。
それらの議論の末、「秋田県」を直球で表現する思いを込めて、当時では珍しい6文字のひらがな名「あきたこまち」が採用されたのでした。
秋田県以外でもしっかりと根付いている「あきたこまち」
秋田県生まれの「あきたこまち」は、当然秋田県では最も作られているお米。令和元年度産の秋田県内の作付割合は堂々たる77.2%!県内の田んぼの4分の3は「あきたこまち」を栽培していることに。
さらに、同じ令和元年度産において秋田県以外に目を移してみると、県ごとの作付割合で「あきたこまち」がトップ3に入っている県がまだまだあります。岩手県(2位、14.5%)、茨城県(2位、12.7%)、長野県(2位、11.1%)、岡山県(3位、16.3%)、愛媛県(3位、18.2%)、と東北に偏ることなく、様々な地域に広がっています。
でも、なんで秋田県生まれのお米がこんなに広い範囲に広がっているのでしょうか。その答えは種苗登録にあります。通常新しい品種を育成するには、非常に多くの時間と労力と費用を要します。
もし、せっかく新しく生まれた品種について何の制限もなければ、誰もが栽培して利益を上げることができてしまいますよね。ですので、日本では種苗法によって、種苗登録した品種の開発・育成者に「育成者権」を与え、種や苗を販売する権利を独占できる仕組みが作られているのです。
ところが、「あきたこまち」については、交配した福井県と育成した秋田県の両県に種苗登録する権利があったものの、お互いに譲り合ってしまい登録を行わなかったのです!その結果、何の制限もなく種を広めることができ、あっという間に全国に広まっていったのです。
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東北地方にコシヒカリ系の旨味をもたらした「あきたこまち」は、品種としての優秀さはもちろん、それ以上にブランド戦略に成功したお米と言えるでしょう。
直球の名前から容易に想像できる「秋田県のお米」としての認知のしやすさ、目を閉じても思い浮かぶ市女笠の秋田美人のお米のパッケージ。品種としてお米を作り上げることも大事ですが、品種が確立された後のプロモーションによってさらに成長させていくことができる、と実感させられました。
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卵に納豆、味付け海苔…、ご飯のお供はいろいろありますが、一緒に食べるお米と言えば、あきたこまちですよね。もちもちとした粘り気のある食感と、あっさりとした甘味が特徴で、どんなおかずとも、相性抜群なお米です。その名前の由来でもある、小野小町の豊かな表現力と同様に、おかずと一緒に食べる事で、どこまでも深い味わいを見せてくれます。
「小野小町のように有名になって欲しい」と、生産者の想いを託されたあきたこまちは、このランキングでも、その存在を輝かせる事はできるでしょうか?期待が高まります!
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2025年1月26日 更新